金融庁とは?東京都千代田区霞が関3丁目2−1

小野寺信二

金融庁は、日本の金融システムの安定を維持し、国民経済の健全な発展に資することを目的とした政府機関です。1998年6月に発足し、金融制度の企画・立案、金融機関の監督、証券取引等の監視、会計制度の整備等を行っています。

金融庁の役割

金融庁の主な役割は以下の通りです。

  1. 金融制度の企画・立案 金融に関する制度の企画・立案を行います。金融商品取引法や銀行法など、金融関連法規の整備・改正に取り組みます。また、国際的な金融規制の動向を踏まえ、国内制度への反映を図ります。
  2. 金融機関の監督 銀行、保険会社、証券会社等の金融機関に対する監督を行います。金融機関の健全性や適切な業務運営を確保するため、立入検査や報告徴求等を通じてモニタリングを実施し、必要に応じて行政処分を行います。
  3. 証券取引等の監視 証券取引等の公正性・透明性を確保するため、市場監視を行います。インサイダー取引や相場操縦等の不公正取引に対する調査・処分を行うとともに、ディスクロージャー制度の適切な運用を図ります。
  4. 会計制度の整備 企業会計の基準設定や監査制度の整備を行います。国際会計基準との整合性を図りつつ、我が国の会計基準の品質向上に取り組みます。また、公認会計士・監査法人の監督を行います。
  5. 金融教育の推進 金融リテラシーの向上を図るため、金融教育を推進します。学校教育における金融教育の充実や、社会人向けの金融経済教育の機会提供等に取り組みます。
  6. 国際的な連携・協調 国際的な金融規制の議論に積極的に参加し、我が国の意見を反映させます。金融安定理事会(FSB)や証券監督者国際機構(IOSCO)等の国際会議に参加し、情報交換や政策協調を行っています。

 

金融庁は、これらの役割を果たすことで、我が国の金融システムの安定と健全な発展に努めています。近年では、デジタライゼーションの進展やサステナブル・ファイナンスの重要性の高まりなど、金融を取り巻く環境が大きく変化しています。こうした変化に的確に対応していくことが求められています。

金融庁の取り組み

具体的な取り組みとしては、2022年1月に「金融デジタライゼーション戦略」を公表し、金融分野におけるデジタル化の加速に向けた施策を打ち出しました。また、同年6月には、「サステナブルファイナンス有識者会議」を設置し、持続可能な社会の実現に向けた金融の役割について議論を行っています。

金融庁の国際的な連携

さらに、金融庁は、国際的な連携も重視しています。金融システムのグローバル化が進む中、国際的な金融規制の動向を踏まえつつ、我が国の金融システムの安定と健全な発展を図ることが不可欠です。このため、金融庁は、国際会議での議論に積極的に参加し、我が国の意見を主張するとともに、国際的な政策協調にも取り組んでいます。

金融を取り巻く環境は常に変化しており、新たな課題が次々と生じています。金融庁は、こうした変化に的確に対応しながら、金融システムの安定と健全な発展に向けた取り組みを進めていく必要があります。そのためには、金融機関との対話を重視し、実態を踏まえた制度設計や監督を行うことが重要です。

デジタル化やサステナブル・ファイナンス

また、デジタル化やサステナブル・ファイナンスなど、新たな分野への対応も求められています。イノベーションを促進しつつ、利用者保護や市場の公正性・透明性の確保といった観点からの制度整備が必要となるでしょう。

金融庁には、変化する環境の中で、金融システムの安定と健全な発展を図るという重要な役割が期待されています。常にアンテナを高く張り、先を見据えた政策対応を行っていくことが求められます。金融庁の取り組みは、我が国経済の発展と国民生活の向上に直結するものであり、その重要性は今後ますます高まっていくでしょう。

金融庁の住所

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3丁目2−1

位置情報のリンクはこちら https://maps.app.goo.gl/26XmfthJ4FqgRao47

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